NLP

隣に座るということ

先週、ある看護学校の研修講師として行ってきました。

1年に3回ほど行かして頂いているこの講義、今年で3年のお付き合いになります。

1回完結の講義で僕の担当は「グループマネジメントの基礎理論」という難しいタイトル(先方指定なので)ですが、「チーム医療って?」「どんな組織がいいのか?」「レジリエンスとは?」「共感とは?」「意識下にある思い込み(メンタルモデル)とは?」

そんな感じなことを6時間で、一気にやっています。

かなりボリューム多く、講義だけでなく、U理論やシステム思考を使ったワークなどもあり、かなり盛りだくさん(もうお腹いっぱい)な内容です。

その中で、僕が大事にして伝えたいと思っているのは、「スポンサーシップ」

 

医療者は(医療者以外でもそうですが)、困っている人がいると、「助けたい」と思い、問題解決やアドバイスしたくなります。

 

でも、もっと重要なのは、「どんなあなたでも、私はここにいるよ」というスポンサーシップ。

「死にたい」という患者さんに、「死んじゃいけない」といっても何も解決しない。
「死にたいんだね」と言って、寄り添うこと。

 

それは、他者に対するだけでなく、自己に対してもそうです。

 

いつも、この講義の後半で行っているのがNVC(Non Violent Communication)を取り入れた共感スキルの練習。

その練習の前に、いつも僕自身が受講生の1人に相手してもらって、デモを行っています。

 

デモは、2回。
受講生にお話をしてもらって、1日目は、普通に会話します。

 

そして、2回目は、共感スキルを用いて聴くのですが、じつは、いつも僕は聴き方だけでなく、座る瞬間に自分の状態(ステート)を変えています。

2回目のときだけ、話し手の呼吸や姿勢にあわせて座るんです。

 

今回もそのようにして、ある男性の受講生さんの隣に2回目に座り、始めようとした瞬間、

受講生の目にあふれる涙。

 

本人も何でだか解らず戸惑っていました。

 

後で話を聴くと、座った瞬間に何か伝わったようでした。

 

人がただ隣に座る。それだけです。

 

あらためて、僕はいつもどんなステートで誰かの隣に座っているかな?と思いながら帰京しました。

 

人がとなりに座る。

ただそれだけのパワフルさ。

あなたは、今日、誰の隣に座りますか?

 

 

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