昔々の、とある日のこと。
6人の盲人が初めて象に触れました。
足を触った者は言いました。
「象とは柱のようなものです」
尾を持った者は言いました。
「象とは綱のようなものです」
鼻を触った者は言いました。
「象とは木の枝のようなものです」
耳を触った者は言いました。
「象とは扇子のようなものです」
腹を触った者は言いました。
「象とは壁のようなものです」
牙を触った者は言いました。
「象とはパイプのようなものです」
それを見ていた王様は、こう言いました。
「あなた方は皆、正しい。意見が食い違っているのは、あなた方は象の異なる部分を触っているからです。象はあなた方の言う全ての特徴を持っているのです」
これは、「群盲象を評す」というインドの古い寓話です。
この寓話に象徴されるように、私たちは、物事の一部分だけを見て、あたかも全体を見ているかのように思い込み、問題の全体像や関連を見誤ってしまうことが多々あります。そして、その問題に自分が当事者として関わっていることもしばしば。
環境問題、食料問題、紛争問題等のような複雑な社会問題を解決するプロジェクトでは、このような”全体象”を感じる取り組みをラーニング・ジャーニーと呼び、変革と創造のための重要なステップとして位置付けています。
「Whole Elephant Bar(WEB)」は、「環境問題」「医療政策」「金融・お金」「憲法」「中東情勢」などなど、多くの人にとって普段はあまり触れる機会はないけれども、世界の“”全体象“や”“今”を象徴するテーマに詳しいゲストをお招きし、お話を聴きながら、参加者全員でダイアログを行うことで、世界の“全体象”を感じる平日の晩のプチラーニング・ジャーニー企画です。
是非、気軽においで下さい。
今回、そのVol.6となるWEB~今、いのち・医療の全体性を考える~を5/26(金)開催します!
今回は東大循環器内科医であり、未来医療研究会代表である稲葉先生をゲストに迎えます。
我々は、「全体性」や「統合」を口にするとき、知らずに「全体」と「それ以外のもの」という断絶を無意識に作ってしまいがちです。
でも、そういった区別をした時点で、「全体」でなくなる。そして、無意識の断絶が苦悩を生み出していく。そういった矛盾によく出逢います。
医療(といった時点で、区別を作るので、あまり使いたくはないのですが)の全体性を語るときも、とかく「西洋医学批判」から入ったり、なにか、その事で断絶を創り出しているような気がします。
西洋・東洋・代替医療etc.…そういった部分の集合、言い換えれば「1+1=2」の世界観でなく、「0=∞」のパラダイムで、医療とそれにまつわる話をしたい…そして、この方と…長年、お逢いしたかった稲葉先生を今回のWEBのゲストにお招きしました!
今回は、会場含めた対談形式で、特別に広めの会場で、懇親会込み(もちろん、講演だけでも参加OKです)での特別バージョンで開催します。