「意図練り」って言葉聞いたことありますか?
「意図あわせ」という方が一般的かも。(一説では、僕がいつも一緒に対話の場を創っている仲間が「意図練り」といってから、一部のコミュニティーでは、意図練りというようになったとか…)
僕らがワークショップや講座、対話の場などのいわゆる”場”を創る際、事前にこの「意図練り」という作業を重要視します。
そして、それは、プレゼンや講義など一人で登壇するときも。
この「意図練り」の作業が僕らのミーティングでは、9割方占めるといっても過言ではありません。
「意図練り」がしっかり練れていれば、コンテンツデザインは一気に出来上がるし、逆にきちんと練れていないと頓挫することになります。
では、この意図練りとは、どういうものか?
ごく簡単に言うと、「その”場”によって、参加者、開催者含めてどんなアウトカムが得られるのか?」を五感をフルに使って明確化すること。
これはアウトカムであって、アウトプットでないのがポイント。
アウトプットはそこで生産されるもの。具体的なプロジェクトだったり、製品だったり、テストの合格なんていうのも、講義の場合、アウトプットになります。
アウトカムは、そこから発生する未来です。未来がカム(come)するわけです。
AppleのCMを思い浮かべて頂けると解りやすいと思います。
AppleのCMでは、アウトプットであるmacやiPhoneの細かい説明はしません。
その代わり、それらの製品を使う事で、どんな未来が出現するのかを五感を使って訴えます。どんな笑顔が見れて…どんな声が聞こえて、どんな感情が湧き上がって…
それがアウトカムです。
この”場”が終わった時、その場にどんな風景が拡がっていて欲しいのか?
とことん、話合います。
そして、それぞれのメンバーのイメージを聴く事で、さらに自分の深いところにある、イメージを言葉で紡いでいきます。
こうして、各メンバーの意図をまさに”練って”、全員の一つの意図として結晶化していく。
そんな作業です。
でも丁寧に意図練りをした場は、紆余曲折あっても最終的には、その通りのアウトカムとなります。
そして、この「意図練り」には、重要なポイントが
週末の講座でラーニングコーチとして参加しながら響いた言葉があります。
「意図は持って、手法はあずける」
どんな事かと言うと…
我々は場に限らず、意図をしっかり持たずに手法に拘りがちです。
例えば、我々はニュアンスの違いはあれ、皆「幸せになりたい」という意図を持っています。
でも…
あなたにとっての幸せを五感で表現しきれている人は少ない。
その幸せに、
どんな光景が広がって、どんな声が聴こえて、どんな感情・体感覚があるのか?
大多数のひとは、ただ漠然と「幸せ」をとられている。
その反面、幸せになるプロセス(手法)には、拘る。執着する。(お金を稼ぐ、家庭を持つ、出世するetc.)
思い通りの手法を踏むことで、イメージ出来ていない漠然とした幸せというゴールへ向かおうとしている。
手法を得ることに必死です…
でもそれを得ても、幸せになれずにまた新たな手法を探す。
その繰り返し。
もうやめませんか?
いい加減、手法は手放しませんか?
しっかり意図を練って…
あなたがその未来に観たい憧憬はなんですか?
6/10(土)〜11(日)レジリエンス・ジャーニー〜ナスルディンの鍵を探す〜開催