我々の会話と呼吸は、切っても切れない関係にあります。
試しに、息を吸いながら喋って下さい。
無理でしょ。
即ち、我々は、話す時には息を吐いているということになります。
(ちなみに、息を止めながらも話すのは難しい)
我々の呼吸には一定のパターンの周期があり、走ったり運動をすれば、当然早くなるし、休んでリラックスしている時には、遅くなります。
個人差は多少あるが、我々が安静にしている時の呼吸に要している時間は、下記の通り。
息を吸うのにかかる時間は1回あたり約1.0秒
そして、息をはくのにかかる時間も1回あたり同様に約1.0秒
そして、我々は、吸い終わってすぐに息をはくのでなく、約0.2秒のポース時間があります。
つまり、我々は、息を吸ってはくのに、1回あたり約2.2秒かけます。
そして、はきおわったら、すぐには吸いません。
約1.8秒の休止時間があって、吸い始めます。
ためしに、息を吸ってはいて、すぐに吸ってはいてしてみて下さい。
何回もやると段々と苦しくなるのが解るはずです。
重要なのは、この2回ある休みの時間。
これが、呼吸を安定させるには不可欠なのです。
では、この2回の休みの時間は、会話では、何にあたるのか?
息を吸うのは、会話では、相手の話を聴く時間にあたります。
そして、すぐに話を返す(息をはく)のではなく、少しポーズ。
この小休止は「彼(彼女)が言ったのは、本当は何だったのか?(言葉上でなく、その深い所の真意は何だったのか?)」と自分に問いかけます。
そして、同時に「彼(彼女)の話を聴いて、自分の内面で何が起きているのか?」という問いかけ。
そして、息をはいた(話を返す)あとは、「自分のいったことで、相手の内面でなにが起き、同時に言い終わった今、自分の内面で何が起きているか?」という問いかけが起こります。
単なる意見の投げ合いでなく、創発的な対話には、この問いかけの時間、言い換えれば2種類の観察時間が重要です。
2種類の観察とは?
1つは、「今、自己の内面で何が起きているか?」という観察。
そして、もう1つは、「今、この場(2人の間とか、空気とか言い換えてもいいです)で何がお小手いるか?」という観察です。
この2つの観察のための時間が長いほど、呼吸は安定し、より創発的な場になります。
あなたの呼吸(会話)は、しっかり休んでいますか?
いつの間にか?ゼーゼー息をしていませんか?
息をすることで、よけい苦しくしていませんか?
7/1~2に開催するマルチステークホルダー・ダイアログでは、この観察時間を意図的に入れる仕掛けを考えています。
是非、その貴重な体験の共通体験者になりませんか?